六年ぶりの再会だった。甲子園の決勝戦。奴はバッターボックスで、
俺はピッチャーマウンド。「久しぶりだな」と奴が言う。
「ああ」と俺は答える。
小学校の同級生だった俺達は家の引越しで離れ離れになった。
あれからもう六年も経つのか。眼鏡の向こうから俺を見据え、奴が言う。
       






        「磯野、野球しようぜ」






↑かっこいいのみつけた